2015年05月

64 【今中】 31.6mm←31.8mmのシムを作る

suppori
0.2mmの違いで・・・

 前回までのあらすじ
危険な中華カーボンポストの代わりに激軽カーボンシートポスト TRIGON SP-138を入手したのはいいが、サイズが間違いだった。
本来31.8mmのところを、勘違いして31.6を購入。
しかし31.8mmのシートポストというのはかなりマイナーなサイズゆえ、選択の余地があまりにも乏しい。
っていうかもうこれ以上金をかけたくない・・・どうする!?

というわけで0.2mmの差をどうにかするため、厚さ0.1mmのシムを作ることにしました。
幸いにもアルミ缶が0.1mmなのだそうで、これを利用してみたいと思います。

ただ、シムといっても、単にアルミシートを挟めばよいというわけではないでしょう。
シートポストを抜き刺しする際、フレーム内に落ち込んでしまわぬよう、引っかかりを作ってやる必要がありそうです。

シートチューブの入口厚さは1mmほど・・・
seattube-thickness
この厚さに収まるようにシムを作らなくてはならないですが、さてどうしましょう。
完成形は頭にあるんですけど、加工が上手くいくかどうか、やってみたいと思います。

材料:
アルミ缶

道具:
ハサミ
カッター
油性マジックペン(マッキー)
ヤスリ
定規(工作用ものさし、ピックアップスケールなどカッターの定規として使えるようなもの)
カッターマット

コクヨ カッター定規 30cm ウェーブ目盛り 大きめ数字 CL-RC30
セキセイ カッティングマット 発泡美人 A4 FB-4616


我が家は酒を飲む習慣がないので空き缶がありません。
アルミ缶の飲料をこのために買ってきました。
中華カーボンらしさを考慮し、パチもん安物コーラ、58円。割と飲める。
pati-cola
適当な大きさに切り開いたところ。

直角と直線を出し、長方形にします。
ポスト径が31.6mmなので、
横幅が31.6×3.14≒99mm
縦は、ポスト径の3倍くらい入っていればいいので、95mmくらい。
ここで、横幅があまりピタピタだと、シートチューブの内壁に密着しすぎて取れなくなるので
約1mmくらいの余裕をみました。
したがって、98×95mmの長方形に切り出しました。

カッターで切り目を入れて折り曲げると簡単に切れる。
seikei


必要なら軽くやすりでカエリを取る。
yasuri


横幅方向、端から5mmくらいのとこにマジックで線を引く。
magic


マジックの線を越えるくらいのところまでハサミで切り込みを入れる。
(浅すぎず、切りすぎず、慎重に)
kirikomi


切り込みを入れ終わったところ(裏面)
kirikomi-ura


先ほど入れた切り込み深さよりも、ちょっと浅いところに定規をあてて、
裏から表に向けて切り込みに折り目をつける
orimage
ちょっと浅いところというのは、
切り込みが端から5mmくらい、折り目は4mmくらい。

折り目を付けている道具は、ヤスリの柄。
ゴムのカバーがかかっていてよさげだったので、使ってみた。
他に、歯ブラシの柄の先とかガラス瓶の底とかでもいいかもしれない。

折り目を付け終わったところ。
折り目の位置が、切り込みよりちょっとだけ浅いことを確認してほしい。
mageowari


折り目がしっかりついたら、マジックの線を残すようにしてカッターで切り込みを切り揃える
kirisoroe
何を言ってるのかというと、
こういうこと↓

マジックの線の太さ分だけ残して切り揃える。
sennokosi
これで材料の加工は一通り完了。

完成品を裏から見たところ。
shiagari


こんな感じ
dekiagari


さっそくシートチューブに差し込んで・・・
sashikomi


材料取りのとき横幅に1mmの余裕をみたが、内寸にピッタリ。
pittari
(たぶんピッタリすぎ。シートポストクランプの締め代分の調整が必要そうです。
ピッタリすぎると異音の原因にもなりそう)

実はこれを作る前に1回失敗してまして
31.6mmのポストにピッタリにしようとして、余裕を見ないで99×95mmで作成したら、
チューブ内径に密着しすぎて、入れたはいいものの、抜けなくなってしまいました。
hakai
ペンチで掴んで中に凹ませて取り出しました。
これは二個目です。
(実は一個目で上手く行くことが分かったのでこの記事を書いてます。おほほ)

さて続き。
シートチューブに落ち込まないため、引っかかりが確実に外へ開くように折り目をしっかり直角に
チューブに馴染ませる。
shigoki
差し込み口の部分を、ラッパ状というか、アサガオ状というか、そういう形状にするってことです。
シートポストを差し込むときにも、ガイドになってスムースに入れられます。
これに限らず全ての作業は落ち着いて乱暴にならないようにゆっくり確実に。
素手でやると危険ですので何らかの道具を使いましょう。

ピンボケですが成功しました。
iPhoneのやつ背景の壁にピントを合わせてやがりますね。
sim


ポストを差し込んでみます。
ドキドキ・・・・



ピンズド
入りました。

シートポストクランプも何も変わりなく普通に入ります。
setting

まだ実走してませんが、これでずり下がってくるようだったらもうお手上げです。

後片付け。
アルミくずは危険なので、十分に注意して分別を。
gomi


猫の毛よりも細いアルミくずの針
hari
こんなのでも靴下に刺さりでもしたら大変痛い思いをすることになりますので、注意しましょう。

ところでアルミとカーボンは電蝕が起きてガッツリ固着するそうです。
カーボンフレームとポストの間に今回のシムを挟むことで、カーボン/アルミ/カーボンという最悪の固着要因を招き入れることになったわけで、今後は十分にケアしていきたいと思います。

    

63 【今中】 シートポスト31.6と31.8を間違うの巻

中華カーボンシートポストがちょっと使い物にならないので新しく調達してみました。

使えない中華ヤグラ
8
最悪版ではなく、VeloBuild Mallでフレームと同時に買ったポスト
良くない点 その1
ヤグラとポストが密着していない。
三日月型に空間があいていて、背景が見えているのがわかる。
写真の状態はサドルを軽くはめてみただけだが、ここからボルトを本格的に締めて
固定していくと、徐々にヤグラがたわんで、ポストの曲面に密着していく。

これの何が良くないのかというと、
乗車時に常にヤグラを圧縮するような力が掛かり続けているという点。
ヤグラの材質はスチール(ステン)でなくアルミなので、金属疲労は蓄積していく。
ヤグラ表面をよく観察すると、ボルトを締めて圧縮力が掛かった状態にすると、塗装にちりめんジワが
寄っている。(曲率が変わるんだから当たり前かも知れないけど)
力が掛かってない状態に戻すと(写真の状態)、そのシワは消える。
差し迫った危険はないのかも知れないけれど、非常に不吉なものを感じるので、
なんとなく使いたくない。

良くない点 その2
サドルレールに剪断力が掛かるヤグラ形状である。
簡単に言うと、点で支える形状ってこと。
このサドルレールはカーボンレールなので、一点に圧力が集中すると潰れてしまう。
面で支える形状じゃないとだめ。

その1の欠点については、解消すべく、ヤグラとポストの間の空隙をエポキシ樹脂で埋めたりしてみた。
でもエポキシは硬くてもろい材質なので、空間充填性は申し分ないんだけど、極圧がかかったり
衝撃が加わったりするとけっこう欠けやすい。下手するとぱっくり割れる。

結局、悪あがきは諦めて、新たに調達したのは
TRIGON SP-138
sp-138


重さは171gとかなりのものです。
sp138weight

トライゴン カーボン シートピラー SP-138

ヤフオクでかなり安く落札できてホクホク。

ところが届いてみて愕然・・・・


31.8mmと31.6mmを間違えてました(フヒヒ)

なぜこんな間違いが起きたのかを考えてみますと、
メジャーな規格とマイナーな規格が頭の中でごちゃごちゃに記憶されてたのが原因です。

ぼくの中華フレームの規格
シートポスト・・・31.8mm(マイナー)
ハンドル・・・31.8mm(メジャー)

世の中のメジャー規格
シートポスト・・・31.6mm

っていうのを短絡して、
「このフレームのシートポストは31.8だから、メジャーなサイズだよな・・・」(←ハンドルならな)

「よし、メジャーなサイズを選んでおけば間違いないな!」(←間違い)

「メジャーなサイズをポチ・・・と」(←31.6を購入)

suppori
根元まですっぽり・・・


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