スポーツ

がんばれ元喜! グルペットで戦われているもう一つのレース

ジロも3週目に突入し、4賞のゆくえは何となく見えてきたようですね。

そんな中、今年初めてジロに参加してる、NIPPOヴィーニファンティーニ所属 山本元喜選手のブログ

   『Genki一杯』

こちらも、とんでもなく面白くなってきています。

ロードレース選手が集団の中で何を考え、何を目指して走っているのかが、これを読むと丸わかりです。

とりわけ、各ステージのタイムアウト設定が選手の走り方に具体的にどんなふうに影響するのかを、ここまで熱く克明に描いた文章は今まで読んだことがありません。

で、今年のジロで最も厳しいタイムアウトラインになるだろうと、事前に予想されてたのが昨日の第16ステージ。
読んだら分かりますが、本当に厳しいステージだったみたいです。

今まで、書籍として出版された小説やルポ以外で、これほどリアルに集団内での選手の心理が描かれたことはなかったでしょう。
しかも小説やルポは、著名な選手やプロツアーチームがテーマになっていて、その立場から脚色されていることがほとんど。

ガチで集団の中にいて、坂がどんだけキツイか、下りがどんだけ怖いかを足と心臓で感じ、それをそのまま文章にする。
こんな文章が書けるのは、今の山本元喜選手だけかも知れません。
読んでいるだけでどきどきしてきます。結果知ってるのに。
映画化決定です。


 

72 世界初のモータードーピング発覚

シクロクロス世界選手権で史上初の機材ドーピングが発覚


噂がついに本当になってしまいました。
女子シクロクロス世界選手権U-23でモータードーピングだそうです!
これはちょっと衝撃ですよね、以前から技術的にはとっくに可能になっててこういう商品もあったわけだけど、

http://www.vivax-assist.com/en/produkte/vivax-assist-4-0/vivax-assist_4-0.html

とは言いつつも、こんなの使ったら実際はバレバレじゃないですか。
特にシクロクロスなんて、クローズドコースで周回数もけっこう多いわけで、すれちがう選手から見られまくりですよ。
で、案の定、以前から疑念は持たれてたそうですが。

このやり方ってめちゃくちゃリスク高いと思うんですが、よく手を出したなと。
だって見つかったらもう絶対に言い逃れ不可能じゃないですか、生化学的ドーピングの場合はまだ「風邪薬のんじゃった!」とか「昨日、屋台でへんな肉食った!」とか言い訳の余地があるけど。
しかも生化学的ドーピングの場合、疑惑を持たれても結論が出るまでかなり時間的猶予がある。
あと、選手1個人の責任に帰することでチームは逃げることができる。(アスタナとかみたいに)

でもこれは違います。
チームぐるみでドーピング認定される可能性が非常に高い。と思うんだけど。
監督、コーチ、メカニシャンがこれを知らなかったと言い逃れるのはかなり難しいでしょう。

それと、イメージの問題もあります。
生化学的ドーピングは、何も知らない人からは「べつにいいじゃん」とか言われちゃうくらい軽くみられがち。
けどモーターは、誰でもパッと直感的に「ズルイ」ってわかるので、めっちゃくちゃ印象が悪い。

だってこれって、マラソン大会にローラースケート履いて出るみたいなことですよ。
途中でぶっ壊れてバレたらそりゃ大騒ぎになるし、一般人からも指さして笑われますって。
だって面白いもん。

その証拠に、このニュースにどんだけインパクトがあるかというと、普段はスポーツニュースでドーピングの話題がでてもそれほど盛り上がりませんが、この件に関してはニュース記事のコメント数がめちゃくちゃ多い。
それだけ素人にも分かりやすいインチキってことです。
素人に話題になるということは、それだけ滑稽ってことで、スポンサーはそういうのを最も嫌います。
はっきりいってイメージ最悪じゃないでしょうか。

この件がどう進展するかで、今後もこれに追随するチームが現れるか、それとも「見つかったらチーム丸ごと消滅だから危険すぎる」ってなって旧来の生化学的ドーピングに専心するかが決まると思います。
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